社会不適合者？発達障害（ADHD、ASDなど）を持つ芸能人をまとめてみた

発明王として知られるエジソンや、世紀の大天才アインシュタインは、ADHD、ASDやLDなどの特徴が如実に表れていることで有名です。

脳の成長のバランスに障害があるため発達障害とよばれていますが、優れた能力や才能に恵まれる場合が多く、実社会において偉業をおさめている人が少なくありません。

得意なことへの一点集中力があるので、得意分野を職業にすると特異な能力や才能が発揮されることがよくあります。

芸能人の中にも、発達障害であることを悩んだ経験を持ちながら、現在は芸能界で活躍する人たちがいます。今回は発達障害の芸能人を紹介します。

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栗原類さん

今日はこの子の誕生日です。“発達障害の僕が羽ばたけた理由”が販売になりました。去年の本コミック化されました。文字だけでは脳の仕組みがイメージしにくい方と言う方にも絵にしてより分かりやすい様にもしました。これからも本をつ書き続けられる様に頑張ります。どうか、よろしくお願いします。 pic.twitter.com/vZZLaYecnS

— 栗原 類/Louis Kurihara (@Louis_Kurihara) 2017年12月8日

５歳の頃からモデル活動をはじめ、中学2年生の頃から「メンズ・ノンノ」に登場し、ファッションモデルとして活躍する一方、バラエティ番組に出演した時に、後ろ向きの発言をするネガティブキャラで知名度が上がりました。

人気も上昇し、タレントや俳優としてテレビ、映画へと活躍の場を広げていきました。

発言内容は性格の一部だと捉えていて、自身はネガティブだとは思っていないと語っており、アメリカで過ごしていた８歳の頃に、病院でADD（注意欠陥障害）と診断されたことをテレビ番組で告白しました。

ADDはADHD（注意欠如多動性障害）と比べて多動は少なめです。栗原類さんの症状で特徴的なのは、「周囲のペースに合わせて行動できない」「こだわりや決め事に対する意識が強い」ところなどです。

母親の栗原泉さん（翻訳家）もADHDと診断され、遺伝性のものだとわかりました。

アメリカでは母親や小学校のサポートの下で過ごしていましたが、小学５年生の時に日本の小学校に転校してからは、英語での独り言など少し変わった行動が原因でいじめに遭ってしまいました。

しかし、成長過程の早期段階で、発達障害であることに気付けたのは幸運で、母親の献身的なサポートもあって自分の特性を理解できて、短所を長所とも置き換えられるようになり、現在の活躍につなげることができたと語っています。

芸能関係者A

栗原類が登場してきた時はキャラかと思っていた人も多いんじゃない？

芸能関係者B

確かにね。でもカミングアウトしたのは本当に立派だと思うよ

Fukase（SEKAI NO OWARI）

10代、20代の若い世代から絶大な支持を受けているバンド「SEKAI NO OWARI」のボーカル、Fukaseさん。

芸能関係者A

多くのファンは、ファンタジーな世界観ただようライブ、独特な世界観をもつ歌詞（Fukase作詞が最も多い）に魅力を感じているね

Fukaseさんの小学校、中学校時代は周囲とのコミュニケーションがうまく取れないため喧嘩が絶えず、授業には全く集中できないため成績もよくなく、不登校が続く時期もありました。

高校入学後もやはり喧嘩が多く、中退してアメリカ留学を目指しました。

しかし、一緒に留学した当時の彼女が留学直後に帰国したことがきっかけで、パニック障害になりわずか２週間で帰国して日本で治療を受けることになりました。

精神病院の閉鎖病棟での治療中に、ADHDと診断されてFukaseさんは、なぜ学生時代に勉強ができなかったかを初めて理解することができました。

入院生活の経験から、カウンセラーや医者の仕事に興味を持ち、進学を目指しますが、精神安定剤などの薬の副作用で勉強したことばかりか予備校の場所さえも忘れてしまい、進学も諦めざるを得ませんでした。

この挫折してボロボロのどん底状態が世界の終わりだと感じて、「世界が終わったような生活を送っていた頃に残されていたのが音楽と今の仲間だったので、終わりから始めてみよう」というポジティブな想いから、「SEKAI NO OWARI」と命名しました。

ADHDであることを告白したFukaseさんは、発達障害が社会にもっと理解してもらえるように様々な活動をしており、そのことが発達障害を持つ人々に勇気と希望を与えています。

黒柳徹子

玉ねぎヘアーにお昼の顔、日本のテレビ界の生きる伝説こと黒柳徹子さん。

超早口で面白いことをまくしたてるトークは誰にも真似できる技ではありません。

80歳を過ぎてもなお、芸能界の一線で現役として活躍中ですが、少女時代はADHD、計算障害、読書障害の発達障害に悩んでいたことを、1981年の著書「窓際のトットちゃん」で明かしています。

蓋のついた机を珍しがって、何度も100回位開け閉めする

授業中に、窓からチンドン屋を呼んだり、木にとまっている鳥に話しかける

国旗を画用紙からはみ出して描いてしまう

このような行動から読み取れます。当然、先生から注意されてしまうのですが、授業中は席について静かに勉強することが理解できなかったので、これらの行動を正すことができませんでした。

公立小学校で問題児扱いされて1年生で退学となり、自由教育を提唱したトモエ学園に転入したことが大きな転機となりました。

当時の校長先生は４時間ぐらいひたすら喋り続ける黒柳徹子さんの相手をしたり、周囲をビックリさせる問題行動を起こしたりしても、両親を呼び出すことがありませんでした。

黒柳徹子さんは当時を振り返って、校長先生に「君は、本当はいい子なんだよ」と言い続けてもらったことが、

自身の心の支えになり、校長先生に出会っていなかったら、何をしても悪い子のレッテルを貼られ、コンプレックスに捉われて、どうしていいかわからないままの大人になっていたと思うと語っています。

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さかなくん

「ギョギョッ」と元気に甲高い声で、魚についてトークする姿が面白く人気を博したさかなくん。

魚にまつわる豊富な知識には驚かされますが、最も驚いたのは絶滅したと思われたクニマスを発見したことでしょう。

小学２年生の時に友だちが描いたタコの絵に興味を持ったのがきっかけで、タコを追究するために水族館、魚屋、海に近い親戚の家へと行くうちに魚に興味を抱くようになりました。

絵が得意だったので、魚の特徴を細部まで緻密に描くようになりましたが、学校の成績が図工以外は下がってしまい先生から注意を受けます。

しかし、母親はさかなくんの良き理解者でしたので、好きなことを続けてほしく、図鑑のほかにも、魚を描くために切り身でなく魚を丸ごと購入するなど猛烈にサポートしました。

高校入学後も成績は芳しくありませんでしたが、バラエティ番組「TVチャンピオン」の全国魚通選手権で５連覇を達成しました。

卒業後は魚関係のアルバイトをして、得意の絵を活かしてイラストレーターの仕事もしていましたが、現在は東京海洋大学客員准教授を務めており、小学校の卒業文集に将来の夢として書いた「水産大学の先生」を叶えたことになっています。

魚への強いこだわりのあまり空気を読むのが少し苦手と見受けられますが、数字や出来事から事実のみ抽出する能力、細部を意識して緻密作業をこなす能力、見える情報（数値や文字情報）を正確かつ迅速に処理する能力がASD（自閉症スペクトラム障害）の強みの特徴と一致しています。

母親の理解やサポートなくしては、現在のさかなくんはなかったでしょう。母の愛は偉大ですね。

ミッツ・マングローブ

小中学校時代はロンドンで過ごし、帰国後は受験して慶應義塾高校に入学、慶應義塾大学に内部進学し、卒業後、歌手を夢見てイギリスのウエストミンスター大学コマーシャル・ミュージック学科に留学（その後中退）という高学歴を持つミッツ・マングローブさん。

実はLD（学習障害）の記憶障害のため、独自の勉強法を編み出し、普通とは違った努力をして現在の高い学力や堪能な語学力を獲得しました。

LDの人は右脳のイメージを作る領域が活性化して、大多数の人とは異なる読字回路が働くために、黙読では文字や言葉を記憶できません。

そこで、ミッツ・マングローブさんは暗記するときには絵と音で覚えていたと明かしています。

教科書を覚えるときには、人物の顔に落書きするなど自分用の景色を作って、その自分用の絵を頭の中に複写して読んでいたのです。

今でも歌手や役者の仕事をするときには同じ方法で歌詞や台本を覚えています。

並外れた努力で障害を乗り越えながら、歌手の夢も掴んだミッツ・マングローブさんですが、努力する姿が微塵も感じられず、サラっとハードな経験を語るところがカッコイイですね。

他にも発達障害の芸能人がいます。

日本では発達障害をカミングアウトする芸能人は、偏見を恐れてのことか少数派ですが、海外では多数の芸能人がカミングアウトしています。

発達障害に対してさらに理解のある社会になれば、発達障害の二次障害として起こるいじめも少なくなるでしょうし、強みを活かした職業につく道筋もつきやすくなるでしょう。

芸能界で活躍する芸能人がカミングアウトすることは、同じ発達障害を持つ人々に大きな勇気と希望を与えることは間違いないですね。

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